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2019年1月 5日 (土)

昔も今もちんぷんかんぷん

ずいぶん停滞していました。簡易読書感想。

今回読んだ本は「ヴィトゲンシュタインの箒」(デヴィッド・フォスター・ウォレス著)。

以前読んだ「これは水です」のスピーチをしたウォレス氏の小説です。

とにかく、読み進めるのに苦労しました。最終的には、飛ばし飛ばし読んで、とりあえず最終ページまで到達したという感じ。つまり、正直に白状すると、ちゃんと読んではいないです。

いろんな会話がランダムに展開され、いろんな場面がランダムに進行し、面白い!と思う時もあるけれど、訳が分からなくなってどうでもいいという気分になったり。

最終的に、私が期待する「結末」というものは存在しませんでした。

行方不明になった祖母レノアと他の人たちはどこに行ったのか?孫レノアとアンディーは本当にこのあとうまくいくのか?もともとリックは何者だったのか?それらが分からないまま終わるなら、今までの展開は何のためだったのか?

もはや、貸出期間内に読み終わらなければ!ということだけを念頭にページをめくりました(図書館から借りたので。

ただ、本筋と関係あるのかないのか分からないまま展開する場面のいくつかが、昔読んだドイツの幻想小説の劇中劇のようで、それは不思議な感覚が味わえた。

ちなみに現代は「システムの箒」なのですが、訳者が「ヴィトゲンシュタインの箒」としました。これは、ヴィトゲンシュタインを読む必要があるのかも?学生時代に何か1冊読んだことがあったけど、私の頼りにならない記憶が確かならば、まるっきりちんぷんかんぷんでした。

今日の「ありがとう」は、頑張って大役を果たしてくれたS崎さん、K賀さんに。私も疲れたけど、二人の方が疲れたよね。ゆっくり休んでください。

2018年11月27日 (火)

元ストリッパーの生き様に泣く

今回は「裸の華」(桜木紫乃著)。

耳鼻科で診察の順番が回ってくるのを2時間近く待っている間、ラストを一気に読み上げた。泣くほどのシーンでもないと思いながら読みつつ、涙が止まらない。

元ストリッパーのノリカが、出発点の“小屋”に戻っていくのは、負けでも諦めでも、弱さからでもなく、強いからこそだと分かりつつも、どうしても悲しくて泣ける。

枯れきった肌、しぼんだ体で最後まで踊ろうとする静佳は、決して哀れではないはずなのに、苦しくて泣ける。

ノリカのショーでタンバリンを叩いていたオガちゃんや、音響照明のサブローは、口調がなんとなく女性っぽくて、それが妙に「世話焼きおばちゃん」的な温かみがあって、これまた(なぜか)泣ける。

皆、必死に、強く、しなやかに生きている。そして、あらためて思った。たぶん、ほとんどの人生は、“成功”とは無縁だ。

今日の「ありがとう」は、ちょっとだけ暖かかった空気に。

2018年11月17日 (土)

大切なのは意識して選ぶこと

続いて、「これは水です」。アメリカの作家、デヴィッド・フォスター・ウォレスが米ケニヨン大学の卒業式で行ったスピーチを書籍化したもの(阿部重夫訳)。

スピーチをテキスト化したものがケニヨン大学のサイト他のサイトなどでで公開されていて、まず原文で読んだのですが、意味をうまく捉えられないところがいくつかあったので翻訳本を読んで意味を確認した次第。

これから大人の社会を生きていくにあたり、大切なのは何を考えるかではなく、どう考えるか。どこに目を向けて考えるか、対象を意識して選ぶこと。本当の真実とは、常に身の回りにありながら、見えにくく、気づきにくく、繰り返し繰り返し自分に言いきかせる必要がある。

教育の真の価値とは、自由の真の意味とは。陳腐な決まり文句や教訓じみた寓話によって(得てして真実を突いている場合がある)、シンプルに説いています。

スティーブ・ジョブズの米スタンフォード大学でのスピーチも素晴らしかったけど、このスピーチも胸を打つものがあります。

そして、ウォレスはスピーチの3年後に自死してしまうのですが。

今日の「ありがとう」は、新年の初点式の連絡をくださったHさんに。もう2019年かあ・・・。

2018年11月16日 (金)

巻き込まれないように、斜め読み

今回読んだのは「笹の舟で海をわたる」(角田光代著)。

後半、だいぶ読み飛ばしました。なぜかというと、ちょっと読んでいるのが辛かったので。

疎開を経験し、やがて主婦となり、母となった主人公・佐織は、境遇としては私とまったくちがうけど、なぜかかぶるところが多い。

思うままにパワフルに人生を切り開いていく友人・風美子を頼もしくも羨ましく思いながら、常に、彼女に人生を持って行かれてしまうのではないかという不安感。被害妄想と言えなくもないシーンもいくつか。

娘をかわいいと思えず、その後ろめたさから努力してかわいがる。成長した娘は母親を嫌い、むしろ風美子に心を開く。

風美子に対する猜疑心や嫉妬心を抱えつつも、姑が風美子をさげすんだり、風美子の夫である義弟がろくに働かずにいるのを知ると、風美子のために腹を立てたりする。

ああ、なあんか、分かるんだなあ、佐織の気持ち。境遇は全然違うのに。どこか似ているのかなあ。

ちゃんと読んでいると主人公の心情に巻き込まれそうになるので、斜め読みでやりすごし、なんとかラストを見届けました。

今日の「ありがとう」は、急に稽古に加わってくれたK賀さんに。

2018年10月31日 (水)

応援したい女子たち

「炎上する君」(西加奈子)。短編集。

表題作の「炎上する君」が一番良かった。西加奈子の作品に出てくる女の子は、共感するところが多く、とても愛しくなる。がんばれーと、静かに応援したくなる。

どの収録作も、少し現実離れしていて、不思議なストーリー。外的要因か、あるいは内的要因か、いずれにしろ、自信やら希望やらやる気やらを失ってしまった人が、どこかに向けて一歩踏み出してみるきっかけになりそうなストーリー。

「舟の街」もいい。私も舟の街に行きたい。私が舟の街に行ったら、もう戻ってこないかも。

今日の「ありがとう」は久しぶりに観劇チケットをお願いしたK子さんに。さっそく連絡とってくださってありがとうございます。

2018年10月26日 (金)

それぞれの処し方がある

今回読んだのは「氷の轍」(桜木紫乃)。

女性刑事が主人公。桜木紫乃で推理ものは意外だったけど、私が読んでいないだけで、他にもあるのかな?

推理ものといっても、推理が主体ではなく、複雑な出自を背負った女性達の、それぞれの「処し方」が焦点。だと思う。「処し方」という言い方が適当でなければ、「折り合いの付け方」かな。

どの方法がいいとか悪いとかではなく、その人は、その方法でなければ、やってこられなかった(生きてこられなかった)。

桜木紫乃は、とても好きな作家の1人です。「ホテルローヤル」「蛇行する月」「それを愛とは呼ばず」「砂上」「霧」を読みましたが、まだ読んでいない作品がたくさん。映画化された「ターミナル」も未読。図書館ではずっと貸し出し中なので。

今日の「ありがとう」は、なぜかとても近く見える月に。

2018年10月17日 (水)

忘れないための感想

「読んだことのある本をまた買ってしまった」という話しをよく聞きます。書店でタイトルと著者名を見て購入し、家に帰って読み進めてみたら、「あれ?この話し、知ってる」となる。

私はそういった経験がありません。

しかし、勘違いなさらぬように。決して、一度読んだ本をちゃんと覚えているためではありません。買う(近頃では図書館で借りることがほとんどですが)前に、目次をチェックし、最初の1ページくらいは目を通して、読んだことがあるかどうかをしっかり確認するからなのです。

そして、「読んだのは確かなんだけど、どんな話しだったか全然覚えていない」ということが少なからず、いえ、相当数あります。

なぜ記憶に残っていないのだろう。中には面白くなかったものもありますが、面白かった(感動した)はずの作品でも結末を忘れていたりします。

おそらく、読んだ後に「感想文」を書いていないことが大きな要因なのではないかという考えに至りました。

ということで、記憶に残すために、ちょっとした感想くらいはつぶやいておくことにします。

つい昨日読み終わったのは、「満願」(米澤穂信)。この夏に、収録作のうち3作品がNHKでドラマ化されたので、3作品はドラマとダブらせながら読みました。「夜警」はやはり原作の方が「濃い」けれども、原作の素晴らしさをドラマでも十分に再現していたと思う。「万灯」はドラマで描ききれなかった伏線があって、それゆえ原作の方がいっそう胸に迫るものがあった。「満願」は原作とドラマの印象に差があるけど、収録作の中では最も「モヤモヤの少ない」作品で、爽やかさのある役者が演じたのは納得だった。

収録作はどれも、多かれ少なかれ「怖さ」が織り込まれている。最も背筋が冷たくなったのは「関守」。最も気に入ったのは「万灯」でした。

今日の「ありがとう」は図書館の受付の方に。最近の受付の方は笑顔で挨拶してくれます。

2018年6月19日 (火)

愚かすらも愛おしく

久しぶりに、分厚い本を読んでみたいと思って、うっかり「光圀伝」(全751ページ 冲方丁著)を図書館で借りたのが2週間前。

最初の1週間はなんだか忙しかったり集中できなかったりで、ほとんど読めず。

読めるのか!?残り1週間で751ページ。ちなみに私は遅読です。

読み終わらなかったら貸し出し期間延長という手もあるのだけど、返却日が「6月19日」だったので、なんとか読み終わって「読了」という「区切り」を付けたいと思い、頑張りました。

そして感想。「私は冲方丁が好きだ!」

なんというか、冲方丁が描く人物って、“いつのまにか”引き込まれているのですね。淡々と書かれているので、最初はこれといって思い入れはないつもりなのだけど、いつのまにか、同じ時代を生きたい気持ちになっている。

思慮深く判断力と行動力に優れた主人公はもちろんのこと、つまらない見得やプライドで愚かな失敗をしてしまうキャラクターにさえ、愛着を感じる。

光圀伝は、特にラスト200ページ、眠るのを忘れそうなほどに入り込み、そして泣きました。

私の人生に大義は無く、大義を求めることもなく無為に生きている。でも、大義とは、抱くべき人が抱いてこそ、世のためになるのでしょう。

さて、なぜ返却日「6月19日」にこだわったかというと、今日は私の誕生日でした。

毎年言っていますが、この歳まで生き延びてきたのは、本当にありがたいことです。誰にともなく謝辞の気持ちを。

2014年1月28日 (火)

魚が森に行く理由は

角田光代の「森に眠る魚」という本を読みました。

どういう内容の作品かはよく確認せず、「森」「魚」というキーワードと、作者が角田光代ってことで図書館で借りてきました。

そしたら、ママ友の話でした。主要登場人物はみな、ダンナがいて、子どもがいて、現在専業主婦、という同条件なので、なかなか区別ができず(シングルマザーとかバツ2とか、そのくらいの違いがないと判別できないワタシ)何度も何度も導入部分に戻って、誰がどれだか確認しながらゆるゆると読み進めた次第。

小学校お受験が一つのテーマになっていて、あまりピンとこない世界なので、さして熱中することなく読んでいたら、   いつのまにか    とっても    怖い世界に入り込んでいました。

1999年に起きた、お受験殺人事件がベースになっているそうです。

子どもの小学校お受験なんて無縁な世界のなので、特に感情移入することもなく読んでいたけど、まー怖かったな−。

ずるずると、読者を怖ろしい世界に引きずり込む、角田光代の手法に感心しました。

といっても、個人的にはあまりお勧めしません。最終的にもうちょっと「救い」が欲しかったという思いもあります。救いが無いなら、むしろ「告白」(湊かなえ)くらい、とことん救いゼロの方が読み応えあったかと。

それにしても、なぜ「魚」なのか。本来住むはずの水を離れ、森に眠り、命途絶えた魚は、いずれじわじわと異臭を放つ。そういう意味を含んでいるのではないかと勝手に想像します。

あまりお勧めする気にならないのは、私の愛する魚が、そんな象徴にされているのが不本意であるゆえかもしれません。

今日の「ありがとう」は、ちょっと暖かい陽気に。でも明日はまた寒いらしいです。

2013年4月14日 (日)

古典名作は導眠剤

Dscf7284 ようやく読了。某民放でドラマ化していましたね。でもあのドラマを見たから読み始めたわけじゃないのですよ。ドラマが始まる前から読もうと思って古本屋で買い揃え、ドラマ開始とほぼ同時に読み始め、ドラマがとっくに終わってからようやく今日、読み終わりました。

いったいどれだけ時間がかかっているんだ!と、他人に突っ込まれる前に自分で言っておきます。まー、辛かったですね、読み進めるのが。3ページくらいですぐに眠くなる。電車の中で立って読んでいて、何度“ひざカックン”になったことか。

決してつまらないということではなく、なんというか、感情がついていけない感じでしたね。登場人物の会話がいちいちテンションが高い(ヒステリック)のがどうも苦手。そのヒステリックな状況の中での人間関係がどうにもつかみ取れず、字面を負うので精一杯でした。正直なところ、眠りながら読んだので字面も追い切れていませんが。

友人Yは「少年少女世界名作文学」(でしたっけ?)の簡略版で読んだことがあるそうです。これ少年少女に読ませる作品か?まぁ、子どもの頃から名作に触れさせようということで収録されたのでしょう。Yちゃん曰く「少女のころの私には、男女の愛憎はよく分からなかった」と。そりゃそうでしょう。オトナになった私でもついていけなかったよ。

それからYちゃんとの共通意見は、「ロシア文学は登場人物の名前が難しい」。馴染みがない国(言語)の名前はどれも難しいですが、短縮形(親しい間柄での呼び方)にされた場合に特に分かりにくいですね。しかし今回、ドミートリー=ミーチャ、イワン=ワーニャ、アレクセイ=アリョーシャであることを修得できました。

結局まともに読めてなかったな〜、はふぅ〜(ため息)というのが読み終わってからの感想です。ではもう一度ちゃんと読み直してみるか?と問われれば、答えは「ニエート」です。

今日の「ありがとう」は朝の公園の気持ち良い空気に。

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