2023年1月 7日 (土)

七草粥と初春歌舞伎で健康祈念

年が明けて、あっという間に7日。本日は人日。毎年お世話になっている七草セットでパパッと七草粥の朝ごはん。

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朝粥をすませて向かった先は、国立劇場の初春歌舞伎。演目は「通し狂言 遠山桜天保日記」。遠山の金さんの話です。

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残念ながら、丑之助君は体調不良のため、お休みでした。自分が正月早々風邪を引いたので、つくづく、こうして連日舞台に立たなければならない役者たちは健康管理がたいへんだなあ〜と思いました。

御年81歳の菊五郎丈は遠山の金さん、動きがちょっと危なっかしいところはありましたが、張りのある大きな声はさすがでした。そしてお目当ての菊之助丈は、若旦那・小三郎、悪党・小吉、芝居一座の女形と、たくさん楽しませてくれました。

チラシには「初代国立劇場さよなら公演」とあります。

国立劇場は本年10月末で閉鎖。建て替え後、2029年に再開の予定です。6年も閉じているなんて…歌舞伎座建て替えのときより長い。再開の時、私はまた見に来られるのだろうか。今年がどうなるかも分からないのに、6年後のことなんて、それこそ想像不可能。とりあえずは、今年がみんなにとって良い年になりますように。今日の「ありがとう」は、今年も初春歌舞伎に付き合ってくれた、T夫妻に。お互い健康に過ごしましょう。

2022年1月 8日 (土)

控えめに賑々しく

1年ぶりの初春歌舞伎@国立劇場、そして、幼なじみYと一緒に観劇するのは2年ぶり。

演目は「南総里見八犬伝」。ひいきの菊之助丈は犬塚信乃役で、五月人形のように凜々しい。

菊之助丈と松緑丈との迫力ある立ち回り、八犬士が勢揃いするときの豪華な衣装、そして、フル客席ということもあり、初春に相応しい賑やかさでした。

松緑丈と息子の左近君の見せ場には、「お父さん(=松緑丈)嬉しいだろうなあ、ファンも感激だろうなあ」と思い、菊之助丈と丑之助君もそのうちこんなシーンを見せてくれるのだろうか、と考えていたら、私も感激ひとしおでした。

初春歌舞伎では、毎回「チャリ場」といって、時事ネタを取り入れた笑いを誘う場面があるのですが、今回は(おそらく)東京オリンピックのドローンをイメージしたシーンくらいで、かなりおとなしめ。幼なじみは「(時蔵丈の剣の舞で)絶対『二刀流』って言うと思ったのに」と残念そうでした。

観劇後は、国立劇場から国立競技場に移動して、オリンピックマークの前で幼なじみとパチリ。
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その後、お寿司やさんに寄って、久しぶりに贅沢な夕食をとりました。ああ、楽しかった。

そして、幼なじみから手土産にNata de Cristiano'sのエッグタルトを渡されました。わーい、やっぱりこのエッグタルトはおいしい!。
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この一連の移動とエッグタルト購入は、幼なじみの旦那さんが務めてくれました。なんと優しい!

今日の「ありがとう」は、幼なじみYとその旦那さんに。久しぶりに会えて嬉しかった。「会えて嬉しかった」と言ってもらえて、さらに嬉しさひとしおでした。

2021年6月21日 (月)

麗しの七十代

土曜日は誕生日でした。

せめて自分で自分にプレゼントを、と思って、19日指定で紅茶の詰め合わせが届くようにしていました。

こんなご時世なので、宅配のドライバー宛に「置き配(署名・捺印省略)でお願いします」との貼り紙をドアに貼り、閉じこもって来月の書道の課題などをしていたら、自分からのプレゼントに加え、幼なじみY子と友人K美からのプレゼントが、静かにドアの前に置かれていました。

出かけるちょっと前に気付いてびっくり!嬉しいサプライズ!
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他にも、友達数人からおめでとうメッセージをいただきました。

さて、久しぶりの歌舞伎観劇は、仁左玉(仁左衛門丈&玉三郎丈)コンビの「桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)」。4月に「上の巻」が上演され、今月は「下の巻」です。

これがもう、とんでもないストーリーで、歌舞伎は「トンデモ話」が当たり前ですが、これはまた非道いというかむごいというか。仁左玉でなければ気が滅入っちゃって見ていられなかったかもしれません。特に仁左衛門丈が演じる釣鐘権助(つりがねごんすけ)がろくでなしの人でなし。こんな極悪非道の色悪(いろあく)を演じられるのは、現役の役者では仁左衛門丈しかいないでしょう。

玉三郎丈は、世間知らずのお公家のおひい様、鞍替えを繰り返してすっかりハクが付いた女郎、仇討ちを果たして凜とした姫君を、流れるように演じる。さすが!

孝玉そして仁左玉コンビとして、幾多の名作を共演してきたお二人。布団の上にうつ伏せで肘を突いて並んで会話をするシーンなんぞは、とてもチャーミングでかわいらしかった。仁左衛門丈77才、玉三郎丈71才。こんな70代カップルって他にいますか!?(笑)

次にいつ仁左玉を見られるか分からないので、グッズを買っちゃいました。う〜ん、麗しい。実際、実物より麗しいかも?
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週末の「ありがとう」は、いつも支えてくれるK美とY子、そしてメッセージをくれた友たちに。

2021年3月16日 (火)

嵐のあとの開花

東京都で桜の開花発表があった14日、「時今也桔梗旗揚(ときはいまききょうのはたあげ)」を観劇に、国立劇場へ。

ちょっと早めに到着して、まずは桜をチェック。

ぽつぽつと咲き出した駿河桜(たぶん)。
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神代曙(たぶん)はまだ一輪も咲いておらず。でも紅色がちらりと覗いている蕾も。
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小松乙女(たぶん)は日当たりが良いのか、だいぶ咲いていました。
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さて、「時今也桔梗旗揚」は明智光秀が決起するまでの過程を描いた作品。大河ドラマにあやかって上演を決めたのかどうかは分かりませんが、大河ドラマと同様の目線、つまり、暴君・織田信長のイジメに耐える明智光秀が描かれています。作者は四世鶴屋南北で、約200年前に書かれたもの。そう、200年前にすでに、明智光秀は浅はかな謀反者ではない、という見方があったのですね。

舞台上では、菊之助丈が明智光秀(作中での名前は「武智光秀」)を演じます。怒りを内に抑え込む表情、反旗を掲げることを決意する表情、なかなかの迫力でした。表情だけでなく、声も、歩き方すらも、菊之助丈の岳父であり、監修を務めた吉右衛門丈が重なって見えるほど。

さすが、真面目で研究熱心な菊之助丈。どんどん芸を吸収していきます。

ファンとしてたいへん嬉しい。嬉しいのですが、いずれ「菊五郎」を継ぐことも忘れないで〜、と(もちろんお忘れになるわけはありませんが)、ちょっと心配にもなりました。

週末の「ありがとう」は、春の嵐を観劇がうまくズレたことに。

2021年1月 9日 (土)

女郎もババアもありがとう

1年ぶりの初春歌舞伎、1年ぶりの国立劇場、なおかつ、1年ぶりの歌舞伎観劇でした。菊五郎劇団による「四天王御江戸鏑(してんのうおえどのかぶらや)」。

2度目の緊急事態宣言が出た翌日でしたが、もうチケットも買ってあるし、ひとりで行くので誰かと会話・接触することもないので、リスクは低いと判断して出かけました。

劇場側も、体温測定と手指消毒はもちろんのこと、座席を減らして、時間も短縮して、食堂の営業も停止しての開場です。

座席は最前列と花道脇を使用不可にして、1席ずつ飛び飛び。
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上演時間が短いことが理由なのか、お値段もいつもより安くなっています。座席数が半分未満だから、売上は相当減っているでしょう。しかし、通常よりも諸々の手間がかかっているはず。むしろ公演しない方が痛手が少ないのではないかとも思えるけど、公演を続行してくれて、私としては1年ぶりに舞台で菊之助丈を堪能できて、嬉しい限り。

菊之助丈は、美しい女郎、実は土蜘蛛の精、という役。妖艶な女っぷりにうっとりしていると、最後に立役でワイヤーアクション。たっぷり堪能しました。

初春歌舞伎では、毎回、前年の流行りや話題を盛り込んだ場面があるのですが、今回は、宴の場で「アマビエ」の掛け軸やらアクリル板のパーティションやらソーシャルディスタンスやら(笑)そして、NiziUの縄跳びダンス♫みんな(特に菊之助丈)かわいらしかった。

ずっと閉じこもり&引きこもり生活なので、少し、いや少しどころかだいぶ気持ちが晴れました。

今日の「ありがとう」は、開演してくれた国立劇場とスタッフの方々、菊五郎劇団のみなさんに。

そうそう、時蔵丈の婆(ばばあ)っぷりが素晴らしかったです(笑)

2019年9月 7日 (土)

若い子たちの成長にウキウキ

久しぶりに歌舞伎座へ行きました。

演目は、「寺子屋」「勧進帳」「松浦の太鼓」。お目当ての菊之助丈は、寺子屋の「千代」役。久しぶりの女形。若い頃の可愛らしい女形とは違って、ちょっと怖いくらいの印象でした(^^; が、ま、それも貫禄が出てきた所以でしょう。

寺子屋には菊之助丈の息子、丑之助も出演していて(親子の絡みはありませんでした)ファンとしては嬉しい舞台でした。舞台上では相変わらず“淡々と”していたけど、これからもどんどん色んな役をやって成長してほしいなあ。

寺子屋では福助丈が登場。私が福助丈を見るのも久しぶりだし、福助丈が舞台に立つのも久しぶりらしい。息子の児太郎@戸浪に手を引かれて、ようやく歩いて移動できる感じ。その頼りない動作や心配になる表情に少なからずショックでしたが、児太郎丈がなかなか頑張っていたので、ちゃんと芸は伝わっているのだなと思いました。

勧進帳は、仁左衛門丈が弁慶!いやー、表情1つひとつが、まるで写楽の描く歌舞伎役者!絵になる!歌舞伎通の知人曰く、「何を演じても仁左衛門」だそうですが、別の歌舞伎通曰く「仁座さんは何を演じてもかわいいから良し!」だそうです。どちらの意見にも大きく同意(^o^)

ちなみに勧進帳には、仁左衛門丈の孫・千之助丈も出演。なかなかハンサムに成長していました。こういうところで喜ぶなんて、私も着実におばさん化しています(^^;

松浦の太鼓は、赤穂浪士の討ち入りを題材にしながらも軽妙な演出で楽しめる・・・・はずが、いまひとつ地味な印象なのと、私自身の体調がいまいちのため、1時間15分は辛かった。米吉君の可愛らしさでなんとか耐えたという感じです。

それでもやはり、歌舞伎座はいいですね。観劇に来た高揚感があります。次回はいつ来られるかな。

週末の「ありがとう」は誘って下さった歌舞伎通のK子さんに。そしてお話が楽しい、K子さんのご友人・SさんとHさんに。

2019年5月 4日 (土)

末は大物か?

「團菊祭」夜の部を観劇しました。

「絵本牛若丸」では、菊之助丈の長男・丑之助丈の初舞台。前夜の某テレビ番組では何度も楽しそうな笑顔を見せていたけど、さすがに舞台上では笑顔は見せず。かといって緊張しているようにも見えず。立ち回りもしっかりこなし、片足立ちも見事にぴたっと決めて見せた。

いとこの眞秀〈まほろ〉くんが舞台上でもにっこにっこと笑顔で、舞台に立つ嬉しさを体全体から感じさせるのに対して、丑之助丈=和史〈かずふみ〉くんはどことな〜く「やらされている」感が漂う(←あくまで個人的な印象)。でも、そこが大物の片鱗を感じさせると、私は大いに期待しているのだ(*^_^*)

と、他人の私でもひいき目で見てしまうのだから、祖父である菊五郎丈と吉右衛門丈の「孫可愛や」ぶりといったらいかばかりか。特に私の席からは吉右衛門丈のデレデレ具合がよーく見えました。

続いて「京鹿子娘道成寺」。実は今回一番のお目当て。菊之助丈の美しい女形と素晴らしい舞踊をたーっぷり堪能できる演目。久しぶりに見たけど、以前よりも色気というか深みが増した気がする。じっくり見入りながら、何年も前に玉三郎丈と共演した「二人娘道成寺」を見たさに名古屋や博多まではるばる観劇に行ったなあ、とか、以前歌舞伎座で演じた時は2回も見に行ったなあ、などと、かつての情熱が蘇ってきました。

そして恒例の手拭い蒔きでは、久しぶりに手拭いをゲットしました。わーい!と喜んでいたら、隣席の友人は2つもゲットしていました。どんだけ「手拭い運」がいいんじゃ!(@_@)

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そんなこんなで充実の令和初観劇になりました。楽しい一日を共有した幼なじみのYに特大の「ありがとう」を。

2016年10月27日 (木)

言葉の壁は高い、壁の内側は心地よい

久しぶりに歌舞伎座に行きました。

しかし今夜の歌舞伎座はとっても違和感。それもそのはず、歌舞伎公演ではなく、東京国際映画祭のイベントでした。やたらと外国人記者と劇場スタッフが多い。

お目当てはもちろん菊之助丈の「鷺娘」です。これだけ見てさっさと帰ってもいいかな〜とさえ思っていたのですが、鷺娘は最後だったので全部見ることに。考えてみたら、映画祭だから映画がメイン。鷺娘は特典みたいなものですよね。

メインは、ほとんどが消失してしまった1928年製作の「血煙高田の馬場」と昨年発見されたという1926年製作の「忠臣蔵」(デジタルリマスター版)。血煙高田の馬場は古舘伊知郎氏のしゃべり倒し(フリートーク)付き。

ナマ古舘氏、初めて見ました。よくしゃべるわ〜〜〜〜 外国人客が多いので、というか外国人向けのイベントでもあるので、同時通訳者がいたそうなのですが、う〜ん、あのしゃべり倒しは通訳できるのでしょうか。きっと無理だと思う。それでもおかまいなしにガンガンしゃべる。日本人には非常に楽しめました。

続いてプロの弁士が語る忠臣蔵が上映され、幕間に特製お弁当を食す。美味しかったです。

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最後の鷺娘はあっという間でした。実際には30分くらいあるのですが、私にはせいぜい10分くらいに感じられます。とても美しくてうっとりしているうちに幕。ちなみに菊ちゃんが鷺娘を歌舞伎座で舞うのは初めてだったそうです。そういえば、以前見たのはなんとかホールだったっけ。

今日の「ありがとう」は素敵なイベントに誘ってくださったK子さんに。久しぶりに着物で歌舞伎座に行って、体がバキバキ、痛くなりました。

2016年1月18日 (月)

初歌舞伎はスカーーーッと

Hatsuharukabuki_2今年の観劇初めは、例年の如く、国立劇場の初春歌舞伎。演目は「小春穏沖津白浪(こはるなぎおきつしらなみ)」。簡単に言うと、怪盗ものです。こちらはチラシ→

私のひいきの菊之助丈は、狐の妖術を使う盗賊、娘、若旦那を演じ、ファンにとっては1粒で2度も3度もおいしい舞台でした。しかし、若旦那と“いい仲”の花魁が萬次郎丈ってのが、どうも納得がいかん!もうちっと若い子にやらせるわけにはいかなかったのか・・・。

そして、今回とても感心したのは、身体能力の高い若い弟子たち。映画「マトリックス」のを上回るほどののけぞり!

さらに、クライマックスの立ち回りで使用された、鳥居の舞台装置。まずは鳥居の志太下で立ち回り、その後鳥居の上で、ステージが回転しながらふんだんな見せ場。

見ていてスカーーーーーーッとしました。初春の歌舞伎はこうでなくっちゃね!

そして恒例の手拭いまきでは、やはり手拭いゲットできませんでした。手拭い運ナシナシ。

でも、一緒に行った友人のお母様が、菊五郎丈の投げた手拭いをキャッチできたので、おめでたい締めくくりになりました。

初観劇の「ありがとう」は、チケットを手配して下さったK子さんと、一緒に楽しんでくれたY&お姉さん、お母様に。

P1180001 手拭いは手に入らなかったので、桜吹雪の花びらを持ち帰りました。今年1年のお守りにします。

2015年7月10日 (金)

ファン冥利に尽きる

P7110001 五月以来の歌舞伎。今回は歌舞伎座ではなく国立劇場「社会人のための歌舞伎鑑賞教室」でございます。

演目は「義経千本桜」 の「渡海屋の場」と「大物浦の場」。菊之助丈はなんと、主役の知盛を演じます。

なぜ「なんと」なのかというと、菊之助丈のニンではないからです。「ニンじゃない」というのは、平たく言うと、「カラーじゃない」でしょうか。でもちょっと違うな。

「あの役者のカラーじゃない」っていうと、その役者に合わない役柄(キャラクター)って感じですが、「あの役者のニンじゃない」っていうと、役柄(キャラクター)が求める雰囲気と役者の持ち味が合致しない、という意味で使われていると私は解釈しています。

そんなわけで、今回の配役が決まったときは、菊ファン仲間は「えーーー!?知盛!?」という反応でした。

それで、たぶん、空回りしてしまうんじゃないかな。と、少々不安を抱きつつ見に行ったわけですが、なんのなんの!素晴らしい!

確かに「ニンじゃない」感はいなめず、特に2場目の「大物浦の場」で花道に知盛が登場したときには、私の近くの席から“クスクスッ”という笑いが起こっていたほどですが、いつもの鈴を転がすような声が今回は低くお腹に響く声になり、セリフの余韻や間(ま)は人物の大きさ感じさせ、鬼気迫る緊張感、死を覚悟したときの静けさ、ものすごい迫力で演じきっていました。

ニンではないのにここまで演じてしまう菊之助丈、すごい!この役者を好きで良かったとつくづく思いました。

今回のご指導は幾度も知盛を演じている吉右衛門丈。この舅&婿コラボ、けっこうポテンシャル高いかも。

今日の「ありがとう」はいつも良い舞台を勧めてくださるK子さんに。
これで3900円は安すぎる!

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