« 2018年10月 | トップページ | 2018年12月 »

2018年11月27日 (火)

元ストリッパーの生き様に泣く

今回は「裸の華」(桜木紫乃著)。

耳鼻科で診察の順番が回ってくるのを2時間近く待っている間、ラストを一気に読み上げた。泣くほどのシーンでもないと思いながら読みつつ、涙が止まらない。

元ストリッパーのノリカが、出発点の“小屋”に戻っていくのは、負けでも諦めでも、弱さからでもなく、強いからこそだと分かりつつも、どうしても悲しくて泣ける。

枯れきった肌、しぼんだ体で最後まで踊ろうとする静佳は、決して哀れではないはずなのに、苦しくて泣ける。

ノリカのショーでタンバリンを叩いていたオガちゃんや、音響照明のサブローは、口調がなんとなく女性っぽくて、それが妙に「世話焼きおばちゃん」的な温かみがあって、これまた(なぜか)泣ける。

皆、必死に、強く、しなやかに生きている。そして、あらためて思った。たぶん、ほとんどの人生は、“成功”とは無縁だ。

今日の「ありがとう」は、ちょっとだけ暖かかった空気に。

2018年11月24日 (土)

2500円で欧州美術館めぐり?

話題のフェルメール展に行ってきました。

「真珠の耳飾りの少女」が来たときも見に行ったっけ。2年くらい前?(調べてみたら、もう6年も前でした)。

フェルメール展って、去年も開催してなかったっけ?(調べてみたら、日本での直近のフェルメール作品の展示は2016年だったもよう)。

正直、「またか」という気分(間違った記憶に基づく)と、前売りチケットが2500円ということで、あまり見に行く気はなかったのですが、とある方のツイートで、「フェルメール展の2500円が高いという声を聞くが、これだけの作品(8点)を所蔵美術館で見るとなったらヨーロッパ一周するくらい大変。2500円は激安」という意見を見かけたので、即、チケットをオンライン購入。

フェルメールは、現存する作品が世界で35点(フェルメールかも?と思われる作品があと2点ほどあるようですが)。今回、そのうち8点が「フェルメールルーム」に展示されています。

別エリアには、フェルメールと同時代の画家の作品もありますが、全体的に規模はかなり小さいです。

しかし、やはり本物は素晴らしかった。フェルメールの絵は、さんざんテレビやら雑誌やらポスターやらで目にしているので、うっかり「よく見ている絵」という気になってしまいがちですが、本物のテクスチャーは、画面や紙面とは全然違います。髪、肌、布、光。キャンバスの隅々までこれらを「気を抜くこと無く」描き上げる情熱と精神力と技術力はすごいです。

一室で8点一気に鑑賞できる効率性もよかった。

とはいえ、他の美術展がだいたい2000円未満であることを考えると、やっぱり高いな、という気持ちは拭いきれませんが、見に行く価値はあります!

今回のフェルメール展は日時指定入場制で、平日の19:00〜20:00枠で入場しました。19時にすぐに入場しようと、18時半には列に並んで待機しましたが、フェルメール展の公式ツイッター(@VermeerTen)で言っている通り、平日17:00〜18:30入場枠がお勧めです。18時過ぎに行けば並ばずに入れるし、入れ替え制じゃないので閉館までゆっくり見られますよ。

ちなみに、私が一番気に入ったのは、「赤い帽子の娘」。でも、作品が小さくて一見地味なせいか、絵の前はガラガラ。薄暗い部屋の中では、ちょっとぼやけた絵に見えますが、双眼鏡/単眼鏡で見ると、きらきらした光をしっかり感じられますよ。

久しぶりの西洋美術鑑賞での「ありがとう」は、スカイツリーと満月に。ケータイ(スマホではない)で撮ったので、こんな写真しかないですが。

Dsc_0045_2

2018年11月21日 (水)

日本はもうオワコンか

驚きました。驚いて、すぐに反応(ツイート)できなかったくらい。

日産ゴーン会長逮捕。

長年、トップとしての権力を握ると、欲の権化になってゆくものなのか。と、当初は思いましたが(つまりゴーン氏が財産をより多く保持したいがために、こそこそとごまかしたかと)、どうやら、個人でズルできる規模ではないとのこと。

再婚コスプレパーティーをベルサイユ宮の中で開いて、その費用を日産が拠出していたとか。

バカか・・・・。

コスプレが悪いと言っているのではありません。大企業の経営トップが、コスプレが趣味でもまったく異を唱える気持ちはありません。

とんでもなく豪華な場所、とんでもなく派手な演出の私的宴会費を会社に出させた・会社が出したというのが「ばか」という感想なのです。

たまに、起業して一代で富を築き、会社を私物化して好き放題。役員も従業員も何も意見を言えず、挙げ句、脱税で逮捕とか、あるいは愛人トラブルで警察沙汰とか、そんなニュースが報じられることがありますが、ほぼそのレベルじゃあないですか。

そこまで堕ちていたのか、日産!

「やっちゃえ、日産」は、やけくそになった会社そのものの叫びだったのか。

ここ数年の、いわゆる日本の一流企業の堕落には、がっかりするばかりです。クール・ジャパン?どの面下げて言う!?

しかし、それほど不思議なことではないという気持ちも少しあります。

なぜなら、国のトップが平気でウソをついたりごまかしたりするような奴なのですから。もう日本人ですら、日本を信じるのが難しくなっていく。

悲しいです。

2018年11月17日 (土)

大切なのは意識して選ぶこと

続いて、「これは水です」。アメリカの作家、デヴィッド・フォスター・ウォレスが米ケニヨン大学の卒業式で行ったスピーチを書籍化したもの(阿部重夫訳)。

スピーチをテキスト化したものがケニヨン大学のサイト他のサイトなどでで公開されていて、まず原文で読んだのですが、意味をうまく捉えられないところがいくつかあったので翻訳本を読んで意味を確認した次第。

これから大人の社会を生きていくにあたり、大切なのは何を考えるかではなく、どう考えるか。どこに目を向けて考えるか、対象を意識して選ぶこと。本当の真実とは、常に身の回りにありながら、見えにくく、気づきにくく、繰り返し繰り返し自分に言いきかせる必要がある。

教育の真の価値とは、自由の真の意味とは。陳腐な決まり文句や教訓じみた寓話によって(得てして真実を突いている場合がある)、シンプルに説いています。

スティーブ・ジョブズの米スタンフォード大学でのスピーチも素晴らしかったけど、このスピーチも胸を打つものがあります。

そして、ウォレスはスピーチの3年後に自死してしまうのですが。

今日の「ありがとう」は、新年の初点式の連絡をくださったHさんに。もう2019年かあ・・・。

2018年11月16日 (金)

巻き込まれないように、斜め読み

今回読んだのは「笹の舟で海をわたる」(角田光代著)。

後半、だいぶ読み飛ばしました。なぜかというと、ちょっと読んでいるのが辛かったので。

疎開を経験し、やがて主婦となり、母となった主人公・佐織は、境遇としては私とまったくちがうけど、なぜかかぶるところが多い。

思うままにパワフルに人生を切り開いていく友人・風美子を頼もしくも羨ましく思いながら、常に、彼女に人生を持って行かれてしまうのではないかという不安感。被害妄想と言えなくもないシーンもいくつか。

娘をかわいいと思えず、その後ろめたさから努力してかわいがる。成長した娘は母親を嫌い、むしろ風美子に心を開く。

風美子に対する猜疑心や嫉妬心を抱えつつも、姑が風美子をさげすんだり、風美子の夫である義弟がろくに働かずにいるのを知ると、風美子のために腹を立てたりする。

ああ、なあんか、分かるんだなあ、佐織の気持ち。境遇は全然違うのに。どこか似ているのかなあ。

ちゃんと読んでいると主人公の心情に巻き込まれそうになるので、斜め読みでやりすごし、なんとかラストを見届けました。

今日の「ありがとう」は、急に稽古に加わってくれたK賀さんに。

« 2018年10月 | トップページ | 2018年12月 »

2019年7月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ